Dec. 2020

アメリカへ来てから一年が経ちました。一年、あっという間だったなぁと思います。今回は(多分)これまでにブログに書いていないこの1年間で起こった出来事をいくつか書こうと思います。

秋ごろに台所の排水溝が詰まりました。台所の排水溝にはディスポーザーが付いていて、ディスポーザーを動かすと少し水が流れるのですが、通常のままではほとんど水が流れていかず、しばらくシンクに水がたまったままになります。排水溝が詰まるというのはアメリカあるあるらしく、水が流れるところはどこもかしこも結構詰まるみたいです。トイレも、お風呂も、洗面台も。幸いにも私のバスルームは詰まったことがないですが、大家さんが使っているシャワーの排水溝も時々詰まるみたいです。また、友人が住んでいる家はトイレが時々詰まるそうです。なので、日本のパイプユニシスみないな、詰まったものを溶かす薬剤を時々排水溝に流して事前につまりを防ぐ、ということをしないといけないらしいです。私も台所の詰まりを目撃してからは、自分のバスルームの排水溝には定期的に薬剤を使っています。そういえば、渡米した直後に住んでいた語学学校から紹介された寮では、トイレが詰まるから紙を流してはいけない、と言われていました。私は、え!そんな!と思って気にせず流していましたが、他の寮に住んでいる子に聞いたら、数か月に一度はトイレが詰まるから気を付けた方がいいと言われました。

夏ごろに大家さんの家族が911(日本の110と119相当)を呼びました。その日は、大家さんの家族のおばあさんが、朝からうめくような声で痛みを訴えていました。大家さんらが、かかりつけの病院に電話したところ、普通に病院に来たら待合室でかなり待つ必要があるけど、911を呼べば待つ必要はないと言われ、コロナの状況下でおばあさんを待合室で何時間も待たせたくないということで911を呼ぶことになりました。電話をかけたら10分くらいで救急車ともう一台すごく大きな四角い車両が到着しました。制服の種類が違う人が5~6人くらい家の入口までやってきて、しばらくおばあさんに症状を聞いたりした後、おばあさんを担架に乗せて去っていきました。おばあさんの痛みの原因は、一年前に受けた手術で取り残されたティッシュでした。おばあさんは数か月前から痛みを訴えていて、手術を受けたのと同じ病院で一度CTを撮ってもらっていたのですが、その時には原因が分からず、911で再び病院に行った際に再度CTを撮ったら何かがおなかに取り残されているのが見つかったそうです。一連の出来事が衝撃でした。911を呼ぶところに出くわしたのも驚きでしたが、医療ミスみたいなことが実際に起こっているのを聞いたのも驚きでした。

大家さんの家族はペルー出身なのですが、ペルーでは救急車を呼んでもなかなか来ない、という話も聞きました。ペルーに住む大家さんの親族の方がコロナに感染して自分で救急車を呼んだのですが、半日経っても来ずその親族の方は亡くなったそうです。大家さんは私もアメリカへ移住すればよいとよく勧めてきますが、なぜアメリカに移住したいと思うのかそういう話を聞くとよく理解できます。単純ですが、自分の国よりもアメリカの方がよいと思わせる何かがあるということです。

秋になって何度か早朝に、一階の駐車場の柵をガンガン揺らす音を聞いたのですが車上荒らしが起こっていたらしいです。私の住んでいるところはマンションなのですが、1階は全て駐車場になっていてリモコンで駐車場の柵が開くようになっています。あるとき、リモコンで柵が開かなかったので大家さんに聞いたら、駐車場で車上荒らしがあったためリモコンのプログラムが変えられたそうです。なので私のリモコンもそれに合わせてプログラムを変えないと使えないと。私の住んでいるあたりは治安が良いと思っていたので驚きました。しかも、がっちり柵がある駐車場に入り込んで車上荒らしとは。一軒家だとガレージがあっても路上駐車している人がほとんどなのですが、そんなんだと簡単にいろんなもの盗まれちゃうなって思いました。もちろん車に何も残しておかないのが基本なのだとは思いますが。 実際に、隣の市に住んでいる大家さんの娘さんの車の部品が盗まれました。路上駐車している大家さんの娘さんの車に、朝の7時にスーッと車が近寄ってきて5分くらい停車している間に部品が盗まれたそうです。監視カメラに写っていたそうです。コロナになってから部品が盗まれる事件が増えているらしく1週間で7,8件は同様の事件が起こっているそうです。

秋から週一回3時間ほどボランティアに参加しています。食品を無料で配布するサービスを提供しているNPOを手伝っています。そのNPOでは、スーパーが賞味期限の切れたパンやパイなどや、野菜、果物、卵、牛乳、肉類を寄付したり、一般の人も買いすぎた食料品(缶詰やパスタ、野菜など)を寄付してくれるので、それらを欲しい人(お客さん)に無料で提供します。 お客さんはNPOの建物にやってきて、決められた量の食品と、さらに追加でほしいものをリクエストして受け取ることができます。このサービスは所定の自治体に住んでいる人のみが受けることができるので、ホームレスの人が来ることはありません。この仕組みは、食料の廃棄を減らす、ということにフォーカスしているようです。実際に、お客さんのほとんどは車でやってくるし、ベンツとか高そうな車に乗っている人も多いです。私の役割は、あらかじめ所定の食品を袋に詰めて渡せるようにたくさん用意しておいたり、お客さんに追加で欲しいものがないか聞いてそれらを袋に詰めたりすることです。また、腐った野菜や賞味期限が切れた缶詰を処分したり、会場は屋外のテントなので、テーブルやテントの準備や片付けなども行います。私はこのボランティアがとても好きです。コロナの状況において、実際にローカルの人と会える唯一のチャンスだからです。ボランティアの仲間と雑談したりもできるし、いろんな人に会うことができます。そして、みんないい人です。また、普段はずーっと家にいるので、体を動かす良い機会にもなっています。ボランティアを始めたきっかけは、UCSCの留学生向けの授業で先生が勧めていたからです。アメリカでは就職にコネクションが重要なので、インターンやボランティアをしてコネクションを広げるとよいと教わりました。私の場合は、就職のためのコネクションとしては役立ってはいないですが、心身を健康に保つための唯一の楽しいイベントとなっています。ボランティアの仲間には大学生や主婦の人や一時的に無職で就職活動中の人などがいます。私は日本ではボランティアをしたことがないのではっきり分からないですが、アメリカの人は気軽に積極的にボランティアに参加している気がします。ボランティアを探すWEBサイトも充実しているし。また、寄付も気軽に積極的に行われていると思います。一般の人からの寄付もかなり多いです。

年間を通して、UCSCへの愚痴が溜まりました。以前のブログで、ある授業がいきなりキャンセルになった話を書きましたが、それ以外にも、いろいろと許容しがたいことがありました。1つは、先生のダブルブッキングです。授業の開始当日になってもZoomの情報が掲載されないので、先生にメールしたり、クラスメート全員にメールしたりして、Zoomの情報を得ようとしたのですが、得られないまま、とうとう授業開始時刻になりました。しょうがないので学校に電話して状況を説明していたら、その最中に先生からメールが来ました。今、別の授業を開始していると。その先生は、年間4学期あるなかで4学期の全てで同じ授業を同じ曜日の同じ時刻に担当しているのですが、前の学期の授業がまだ2回残っていてそれをやっているらしいのです。結局、その授業は2週間後から始まりました。当たり前ですが、授業の開始日や時刻は重要なので、、、他の授業をとる可能性もあるし、いろんな予定を考慮して授業を選んでいるので、、、しばらく怒りが覚めませんでした。なんでそんなことが起こるのか。そして、誰からも謝罪はなかったです。その他にも、Canvas(授業管理システム)の不具合でZoomの情報を得るのにしばらくの間苦労したり(その不具合は全員に発生するものでないので優先順位が下げられていたと思う)、学校が送付する重要なメールのCCに指定する私のメールアドレスが間違っていて私が問い合わせているのにしばらく間違いを認めなかったり、いろんなものの手順の説明は大体適当でそれ通りにできなかったりと、いろいろストレスが溜まりました。他の人からもアメリカの学校の事務が最低だ!という話は聞いていましたが、確かに、いいとは到底思えないです。

アメリカで1年経ってしまった。早いです。正直なところ、アメリカでどんな経験をして、どうだった、とかいうより、コロナで疲れたなぁっていう感想が先にでます。コロナに感染することなく過ごせたのは良かったです。そして、大家さんの家族がいい人たちで、その人たちと暮らせてよかったなぁと思います。大家さんには感謝です。一人で暮らしていたら、誰にも会わないオンライン生活でまいっていたのではと思います。

私のアメリカ生活はもう少し続きます。ブログも少なくともあと1回は書く予定です。

最後に年末年始の写真を少し。